と き:2013年11月9日(土)〜10日(日)
ところ:日本福祉大学 名古屋キャンパス(名古屋市中区千代田5-22-35)
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11月9日
特別講演 「貧困研究とはなにか」
デビット・ピアショ氏(ロンドン大学政治経済学院:London School of Economics and Political Science)
後 援:北海道大学教育学研究院
共通論題 「貧困政策を検証する」
貧困研究会が発足して5年余りが経過した。この間貧困問題に対する社会的な関心は浮沈してきた。本研究会が発足した2007年は、いわば「貧困ブーム」の真っただ中にあり、貧困問題を解決すべきという社会的機運が高かった。麻生政権の後半から民主党政権の前半にかけて、いわゆる第2のセーフティネットの整備、母子加算の復活、パーソナルサポートサービスの実施など、貧困問題への政策的な対応はめまぐるしく展開した。
その後、生活保護受給者の205万人突破や生活保護バッシングを経て、今日では貧困問題を解決すべきという社会的機運は低下しているように見える。また、生活保護基準の引き下げに象徴されるように、政策の方向性も反転しているように見える。しかし、政策対象としての「貧困問題」それ自体は大きく変化したわけではなく、引き続き対応が求められていることは言うまでもない。
以上の経験を踏まえ、本企画では、この間の政策動向を振り返ることで、今後の貧困政策研究の課題を明らかにしてみたい。
第1報告:「生活保護 〜生活保護基準引き下げ問題を中心に〜」
布川日佐史氏(法政大学)
第2報告:「子どもの貧困 〜奨学金問題など教育政策の視点から〜」
大内裕和氏(中京大学)
第3報告:「生活困窮者支援 〜パーソナルサポートサービスから
新たな困窮者支援体系へ〜」
原田正樹氏(日本福祉大学)
コメント:「今後の研究課題の提起」杉村宏氏(貧困研究会代表)
「今後の貧困政策研究への期待」日置真世氏(NPO法人地域生活支援ネットワークサロン)
フロア討議
コーディネーター 山田壮志郎(日本福祉大学)
11月10日
分科会報告 宿泊所をめぐる動向と課題
- 「厚生労働省調査の概要と施設類型」村上英吾(日本大学)
- 「無届入所施設調査1 届出/無届を規定する要因」後藤広史(日本大学)
- 「無届入所施設調査2 アルコール・薬物依存症者を対象とした施設の現状」松本一郎(国際医療福祉大学)
- 「無料低額宿泊所等に関する福祉事務所アンケート中間報告」山田壮志郎 (日本福祉大学)
自由論題報告
- 「朝日訴訟運動はなぜ『生存権』を語ることができたのか」冨江直子(茨城大学)
- 「緊急一時宿泊事業利用者の実態と貧困対策の課題」加美嘉史(佛教大学)
- 「高齢者における相対的剥奪の割合と諸特性~JAGESプロジェクト横断調査より~」斉藤雅茂(日本福祉大学)
- 「フィラデルフィア市におけるマイクロクレジット機関のケーススタディ」佐藤順子(佛教大学)