関西部会

 

戦後、ケースワークの在り方をめぐって、分離か統合か、激しい議論がされてきました。
現在、生活保護の自立支援の民間委託など、福祉事務所、ケースワーカー以外のところでケースワークが行われるところとなり、実質的な給付とサービスの「分離」がすすんでいます。さらに、新たな生活困窮者支援がもし制定されると、従来の福祉事務所の在り方が大きく変化する可能性もあります。論争の決着がつけられたわけでもなく、関係者の間でちゃんとした議論も行われないまま、統合ではなく分離が本格的に選択され、福祉事務所の在り方が大きく変わろうとしています。この議論は、日本の福祉の在り方を根本的なところで考えるためには避けて通れないものだと思います。『賃金と社会保障』でケースワークの分離と統合の議論がされたのは、実質的な分離が進展する前でした。
そこで、本研究会では、「戦後福祉論争と今日の生活困窮者支援の在り方」を共通テーマに、シリーズでこの問題を議論していきたいと思います。

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