『貧困研究』第3号

2009年10月

出版:明石書店
定価:1800円

編集委員
青木 紀(北海道大学)※編集長
岩田正美(日本女子大学)
布川日佐史(静岡大学)
福原宏幸(大阪市立大学)
松本伊智朗(札幌学院大学)

巻頭のことば

 ワーキングプア問題の解決をめざして(福原宏幸)

特集●現代日本における貧困の特質をどうとらえるか

 貧困をめぐる社会構図の転換――現代日本の貧困の特徴(中川清)
 現代の消費・生活様式の特質と貧困(馬場康彦)
 ひとり親家族から見た貧困(岩田美香)
 雇用・失業の視点から見た現代の貧困――流動化する不安定就業に着目して(伍賀一道)
 ホワイトカラーの非正規労働者化と貧困化――「就業構造基本調査」の分析を中心に(森岡孝二)
 「貧困」から見た現代日本と開発途上国(野上裕生)

小特集●貧困研究の課題

〈I〉在日外国人・帰国者の生活と貧困
 1.在日ブラジル人世帯の貧困(小内透)
 2.中国残留日本人孤児に見る貧困――歴史的に累積された剥奪(浅野慎一)
〈II〉現場から望む研究課題
 1.「生存権裁判」から貧困研究に対する要望(舟木浩)
 2.「ハウジングプア」という問題系(稲葉剛)

この人に聞く 第3回

 今野晴貴(POSSE)/藤田孝典(ほっとポット) 労働と福祉の分野から貧困問題に迫るNPO活動(インタビュー:岩田正美)
 

投稿論文

 北海道における救護施設利用者の分析――研究ノート――(福間麻紀)

書評論文

 湯浅誠・冨樫匡孝・上間陽子・仁平典宏編著『若者と貧困――いま、ここからの希望を』(山田勝美)
 藤本典裕・制度研編『学校から見える子どもの貧困』(金澤ますみ)

海外貧困研究動向

 ドイツにおける貧困をめぐる動き(嵯峨嘉子)

国内貧困研究情報

 1.注目すべき調査報告書を読む
  タクシー運転者、介護職、季節労働者、官製ワーキングプアの調査研究(川村雅則)
 2.興味深い統計と数字の動きを見る
  パネル研究から見た日本の貧困動態(濱本知寿香)

貧困に関する政策および運動情報

 2009年1月~2009年6月(村上英吾/五石敬路/鳥山まどか/松本一郎/北川由紀彦)