『貧困研究』22号

2019年06月

出版:明石書店
定価:1800円+税

編集委員

松本伊智朗(編集長)
福原宏幸
湯澤直美
山田篤裕
垣田裕介
阿部彩
岩永理恵

巻頭のことば

(布川日佐史)

特集 貧困と住宅――地域特性を生かした実践へ

 ――貧困研究会第11回研究大会共通論題より――
 総論:問題提起、論点と全体のまとめ[小澤薫]
 貧困と居住――居住支援をめぐる政策・支援実践の動向と論点[垣田裕介]
 賃借人保証――その意義とあり方[遠藤研一郎]
 生活困窮者の生活基盤の確保の実践[雪井幸太郎]
 長野県あんしん創造ねっと――「入居保証・生活支援事業」による包括的支援の展開[山﨑博之]

小特集 外国人労働者の受け入れ制度と貧困

 移民における失業、貧困と排外の政治――フランスの問題状況を中心に[宮島喬]
 日本の外国人受け入れ政策の本質――外国人どもは死なぬように生きぬように[丹野清人]
 外国人技能実習制度と貧困[村上英吾]

シリーズ:生活困窮者支援の現場から 8

 シニアシングルズ――ひとりと一人がつながれば、知恵と力と笑みがわく[竹内三輪]

投稿論文

 親からみた剥奪と子からみた剥奪――子どもへの影響が強いのはどちらか[阿部彩]
 生活保護制度における高等学校等卒業後の就職に関する研究――「保護の実施要領」の分析を通じて[三宅雄大]

書評

 岩田正美著『貧困の戦後史――貧困の「かたち」はどう変わったのか』[猪飼周平]
 松原仁美著『排除と包摂のフランス――支援付き雇用の意義と課題』[嶋内健]
 山田篤裕・駒村康平・四方理人・田中聡一郎・丸山桂著『最低生活保障の実証分析――生活保護制度の課題と将来構想』[阿部彩]

国内貧困研究情報

 貧困研究会第31回定例研究会報告
 「金融排除の実態調査報告」[小関隆志]

 貧困研究会第11回研究大会報告(2018年12月8日(土)~9日(日)、於:新潟県立大学)
 〈自由論題〉
 ①「住居喪失した女性の貧困――一時生活自立支援事業の事例から」[吉中季子]
 ②「北海道ひとり親調査から見る、ひとり親家庭における子育て――きょうだい数と子どもの年齢の違いに着目して」[熊谷良介]
 ③「母子世帯の母親のミドル期の生活実態に関する研究」[張思銘]
 ④「生活時間と居住地、就労の選択:社会生活基本調査を用いた分析」[泉田信行]
 ⑤「貧困の『農村的』性格と福祉政策の課題」[佐藤嘉夫・浜岡政好・小池隆生]
 ⑥「フランスにおける地域を単位とした社会的包摂の取り組み――レジー・ド・カルチエに着目して」[長谷川敦也]
 ⑦「障がい者支援における移行期の実態と課題――関係者への聞き取りと支援学校卒業生およびその保護者へのアンケート調査をもとに」[川田和子]
 ⑧「中国における貧困児童・生徒に対する『義務教育保障』の考察」[陳勝]

貧困に関する政策および運動情報

 2018年7月~2018年12月[畑本裕介/小西祐馬/五石敬路/村上英吾/北川由紀彦]