『貧困研究』28号

2022年06月

出版:明石書店
定価:1800円+税

編集委員

阿部彩(編集長)
垣田裕介
岩永理恵
斉藤雅茂
佐々木宏
嶋田佳広
丸山里美

巻頭のことば

[佐々木宏]

特集1 要件化・貸付化する貧困対策(貧困研究会第14回研究大会共通論題より)

福祉給付に付帯する「条件」の変容と強化――イギリスの事例から[平野寛弥]
日本の貧困対策における要件化――生活保護制度を中心に[桜井啓太]
貸付化する貧困対策[五石敬路]
生活困窮者自立支援金とはなんなのか――現場からの報告[堀毛忠弘]
総括[丹波史紀]

特集2 合評会 宮本太郎著『貧困・介護・育児の政治――ベーシックアセットの福祉国家へ』

[駒村康平・須田木綿子・宮本太郎/司会:岩永理恵]

研究室探訪 4

北海道大学 教育福祉論研究室[岩永理恵]

投稿論文

誰がホームレス状態から「自立」しているのか?――ホームレス自立支援センターの3年間の支援記録の分析から[後藤広史]

実践報告

福祉事務所におけるハウジングファースト型の支援を考える――一生活保護現業員からの報告[三和直人]

書評・図書紹介

書評
田辺国昭・岡田徹太郎・泉田信行監修/国立社会保障・人口問題研究所編『日本の居住保障――定量分析と国際比較から考える』[佐藤和宏]
ヴァージニア・ユーバンクス著、ウォルシュあゆみ訳『格差の自動化』[野田博也]
倉石一郎著『教育福祉の社会学――〈包摂と排除〉を超えるメタ理論』[梶原豪人]
金澤周作著『チャリティの帝国――もうひとつのイギリス近現代史』[大澤亜里]
 
私の本棚:お茶でも飲みながら……[岩田正美]
 
図書紹介
エリック・クリネンバーグ著、藤原朝子訳『集まる場所が必要だ――孤立を防ぎ、暮らしを守る「開かれた場」の社会学』
埋橋孝文編著『福祉政策研究入門 政策評価と指標 第1、2巻』

国内貧困研究情報

貧困研究会 2021年度連続セミナー報告
 第3回 浦川邦夫氏「生活時間の貧困研究に関するサーベイ」[後藤広史]
 第4回 水内俊雄・朱澤川氏「生活保護、生活困窮の支援サービスマーケットの空間的予測――東京・大阪大都市圏のGIS分析を通じて」[五石敬路]
貧困研究会第14回研究大会 自由論題 報告要旨
 ①社会的権利の行使に対する市民意識:自己責任と制度利用の妥当性[三宅雄大]
 ②困窮経験と所得や家計の構造との関連の分析[泉田信行]
 ③高校生アルバイトが生活時間配分に及ぼす影響――貧困とジェンダーの視点から[大石亜希子]
 ④参加型貧困調査の実践報告[陳勝]
 ⑤新たな就労支援の在り方――韓国の自活企業を手掛かりに[LEE HYE LYN]
 ⑥子どもの学習・生活支援事業における「訪問型支援」の実態と課題――「保護者支援」のあり方に着目して[朴東民]
 ⑦なぜ不安定な生活から抜け出そうとしないのか――地方に暮らす若者の生活史から[杉田菜花]
 ⑧岡山市におけるホームレスの実態報告――当事者の語りから[松田郁乃]
 ⑨新型コロナ禍における低所得独居高齢者の生活支援[志賀文哉]
 ⑩救護施設における地域生活移行支援に関する至適症例及び条件の検討に関する研究[阿部正美]

貧困に関する政策および運動情報

2021年7月~2021年12月[松村智史・吉村さくら]