『貧困研究』第6号

2011年11月

出版:明石書店
定価:1800円

編集委員
青木 紀(北海道大学)※編集長
岩田正美(日本女子大学)
布川日佐史(静岡大学)
福原宏幸(大阪市立大学)
松本伊智朗(札幌学院大学)

巻頭のことば

空白の「災害と貧困」研究(青木紀)

特集1●子どもの貧困と対抗戦略――研究・市民活動・政策形成〈貧困研究会第3回研究大会共通論題より〉

 基調報告:貧困・家族・子ども(青木紀)
 イギリスにおける子どもの貧困とCPAGの活動(フラン・ベネット)
 日本における子どもの貧困と市民活動(湯澤直美)
 コメント:貧困に対する三つのステージ(阿部彩)
 コメント:子どもの貧困研究の射程(横井敏郎)
 シンポジウムまとめに代えて(松本伊智朗)

特集2●貧困測定の研究

 (1)「流動社会」における生活最低限の実証的研究3――「全国消費実態調査」との比較(村上英吾)
 (2)日本のワーキングプアの測定(村上雅俊)

シリーズ:貧困研究の課題6 女性と貧困

 母子世帯の所得分布と児童扶養手当の貧困削減効果――地方自治体の児童扶養手当受給資格者データから(藤原千沙/湯澤直美/石田浩)
 福祉施設利用に見る女性の貧困(川原恵子)

この人に聞く 第6回

 日置真世(NPO法人地域生活支援ネットワークサロン)
 ――貧困問題の実践と研究を、制度に結び付けていきたい(インタビュー:岩田正美)

投稿論文

 中国・内モンゴル自治区における「生態移民」の貧困問題――移住民の生活様式の変化を中心に(アルタンボリグ[Altanbulag])

書評論文

 樋口美雄・宮内環・C. R. McKenzie・慶應義塾大学パネルデータ設計・解析センター編『貧困のダイナミズム』(濱本知寿香)
 岩永理恵著『生活保護は最低生活をどう構想したか――保護基準と実施要領の歴史分析』(布川日佐史)

海外貧困研究動向

 アメリカ福祉改革下における福祉事務所研究(木下武徳)

国内貧困研究情報

1 貧困研究会第3回研究大会報告(2010年11月6日~7日、於:北海道大学)
 (1)自由論題I「日本とカナダのワーキングプア」-1)
   日本におけるワーキングプアの就労と生活の実像――連合・連合総研調査から見えてきたもの(福原宏幸/樋口明彦/村上英吾/西田芳正/吉中季子)
 (2)自由論題II「地域における貧困と自立支援」-1)
   東北地域における「不定住的貧困」――東北3都市の調査から(小池隆生/佐藤嘉夫)
 (3)自由論題II「地域における貧困と自立支援」-2)
   地方における貧困化の新しい傾向について(宮寺良光/佐藤嘉夫/小池隆生)
 (4)自由論題II「地域における貧困と自立支援」-3)
   生活保護の就労自立支援(五石敬路)
2 興味深い実践を知る 子どもの貧困と学校の役割(肥下彰男)

貧困に関する政策および運動情報

 2010年7月~2010年12月(山田壮志郎/五石敬路/村上英吾/北川由紀彦)